愛犬がなかなかトイレを覚えず困っている方も多いと思います。
犬にトイレを覚えさせるためには、まず失敗の原因を理解し、それに対する対策を講じることが重要です。
ここでは、犬が排泄を失敗する理由や、トイレグッズの選び方、そして効果的なトイレトレーニングの方法について詳しく解説しますね。
犬のトイレトレーニングの利点
犬にトイレの方法を教えることには多くの利点があります。
通常、犬は散歩中に排泄をすることが多いですが、天候が悪かったり、飼い主が外出していたりする場合、散歩に行けないこともあります。
そのような状況では、犬は排泄を我慢したり、室内で粗相をしてしまうことが考えられます。
しかし、犬がトイレトレーニングを受けていれば、散歩に行けない時でも排泄を我慢する必要がなく、室内も清潔に保てます。
トイレを覚えることは、犬にとっても飼い主にとっても大きなメリットとなります。
子犬と成犬の違い
子犬と成犬ではトレーニング方法が異なるため、それぞれの方法をご紹介します。
子犬の場合
子犬を迎えた場合、排泄間隔が短いため、排泄のタイミングを観察し、トレーニングのスケジュールを作成します。定期的にトイレに連れて行き、サークルの中で排泄するまで待ちます。
特に寝起きや運動後、食後は排泄しやすい時間帯で、その時に床の匂いを嗅ぎながらソワソワすることが多いです。
トイレで排泄ができたらたくさん褒めてサークルから出し、遊びの時間を楽しむことで、良い習慣が身につきます。
失敗を防ぐため、サークルの外に出ている間は目を離さず、こまめにトイレに連れて行くようにしましょう。
部屋のあちこちで粗相をしなくなったら、サークルを取り除いても構いません。
成犬の場合
成犬の場合、既に身についているトイレの習慣があるため、しつけが少し難しいかもしれませんが、根気よく教えれば覚えてくれます。
まずはサークルでベッドやトイレを囲い、犬が安心できるスペースを作ります。
新しい環境に慣れるまでの間に排泄のタイミングを観察し、その時間にトイレに連れて行くことを繰り返します。
成犬は1日に2回程度排泄することが多いです。
これまで外で排泄していた成犬の場合、匂いや足の裏の刺激が排泄のトリガーになることがあります。
庭やベランダなど、外の匂いがする場所にトイレを設置し、排泄を促しましょう。
うまくいかない場合は、トイレシートの上に葉っぱや枝を置く方法も有効です。
トイレシートの上で排泄できたらたくさん褒めて、成功体験を積み重ねていきます。
徐々にトイレシートだけで排泄できるようになったら、家の静かな場所にトイレトレーとシートを移動し、トレーニングを続けましょう。
犬がトイレを失敗する理由
「犬が何度もトイレを失敗する」「トイレトレーニングがうまくいかない」と悩んでいる飼い主も多いでしょう。犬がトイレを失敗するにはいくつかの理由があります。
- トイレの場所を正しく覚えていない
- トイレのサイズが犬の体に合っていない
- 失敗するたびに叱られるため、隠れて排泄するようになる
まず、犬がトイレの場所を正確に覚えていない可能性があります。
次に、犬の体が成長してトイレのサイズが合わなくなっているかもしれません。
また、排泄の失敗を頻繁に叱っていると、犬は隠れて排泄するようになることもあります。
犬の行動をよく観察し、トイレトレーニングの方法を見直すことが重要です。
マーキングの問題
トイレトレーニングが成功している犬でも、複数の犬がいる環境ではマーキングをしてしまうことがあります。
マーキングは犬にとってのコミュニケーション手段であり、排泄行為の一部として行われます。
動物病院やドッグカフェなど、他の犬が多く集まる場所では、犬用おむつの使用を検討することをおすすめします。
トイレトレーニング中の失敗にどう対処するか?
トイレの場所を教えたとしても、すぐに完璧に覚えるわけではありません。
最初のうちは失敗も多いでしょうが、その際に叱るのではなく、なぜ失敗したのか原因を見つけて対策を考えることが大切です。
例えば、同じ場所で何度も失敗する場合、その場所をトイレと認識している可能性があります。
その場所に物を置いて行けないようにすることで、トイレと認識しなくなるでしょう。
目を離した間に失敗してしまう場合は、犬がサークルの外にいる間は目を離さず、少しでもソワソワし始めたらすぐにトイレに連れて行くようにしましょう。
それでも部屋中で失敗してしまう場合、最初はトイレシートを全面に敷く方法も考えられます。
どの犬も最初からトイレが上手にできるわけではありません。
しつけの初期段階では、失敗を温かく見守りながら工夫して進めることが大切です。
犬用トイレグッズの種類と使い方
犬のトイレトレーニングには、適切なトイレグッズを準備することが重要です。
以下に、犬用トイレグッズの種類とその使用方法をご紹介します。
サークル
サークルは、柵で四方を囲ったエリアです。この中にベッドとトイレを設置し、犬の排泄を管理します。
部屋全体で排泄の失敗が続くとトイレの場所を覚えにくくなりますが、サークルを使用することでトイレの場所が固定され、覚えやすくなります。
トイレトレー
トイレトレーは、犬が排泄するためのトレーです。
主にフラットタイプとL字型の壁付きタイプの2種類があります。
トイレトレーにはトイレシートを敷いて使用しますが、犬がシートを噛んだり引っ張ったりすることがあるため、上から被せるメッシュカバーが付いていると安心です。
フラットタイプ
フラットタイプのトイレトレーは、平面のスタンダードなタイプです。
プラスチック製やシリコン製などがあり、シリコン製のものは柔らかくて軽いため、外出時に持ち運ぶのに便利です。
L字型・壁付きタイプ
L字型のトイレトレーは、壁に立てかけて使用します。
壁の部分でもおしっこを受け止めることができるため、足を上げて排泄する犬に適しています。
トイレシート
トイレシートは、犬のおしっこを吸収するためのアイテムで、「ペットシーツ」とも呼ばれます。
サイズはレギュラーやワイドがあり、犬の大きさに合わせて選ぶことができます。
また、製品によっては消臭効果が高いものもあります。
犬用トイレグッズの選び方
犬用トイレグッズには多くの選択肢があり、どれを選ぶべきか迷うこともあるでしょう。
ここでは、最適なトイレグッズを選ぶためのポイントを紹介します。
トイレトレーの選び方
性別や体格に合わせて選ぶ
トイレトレーは犬の性別や体格に合わせることが重要です。
オスの犬は立って排尿することが多いため、壁つきタイプのトレーが適しています。
また、トレーのサイズも重要で、犬がトレーの上で回転できる程度の大きさが理想です。
初めて使用する場合は、排尿がトレーからはみ出さないよう、やや大きめのトレーを選ぶと良いでしょう。
年齢に合わせて選ぶ
犬の年齢も考慮しましょう。
子犬は物を噛むことが多いため、誤飲防止とシートのズレ防止のためにメッシュカバー付きのトレーが適しています。
高齢犬には段差が少ないフラットなトレーが使いやすいです。
使いやすさも大事
トイレトレーの中には、丸洗い可能なものや、簡単にトイレシートを交換できるものがあります。
トイレトレーニング初期には、掃除がしやすいトレーを選ぶことが便利です。
トイレシートの選び方
トイレシートは犬の年齢や大きさに応じて選ぶのがポイントです。
特に子犬の場合、排泄量が少なく頻度が多いため、小さいシートを2枚並べて使い、汚れた部分だけを取り替える方法が効果的です。
2枚の間からの漏れが心配なら、大きなシートを下に敷くと良いでしょう。
成犬や大型犬の場合は、メーカーが推奨するサイズを参考に、1回の排泄量に合わせたシートを選ぶことで失敗を防げます。
これらのポイントを参考に、愛犬に合ったトイレグッズを選びましょう。
犬のトイレトレーニングの方法
トレーニングの準備
まず、犬用のトイレグッズを準備しましょう。
必要なものがそろったら、次のステップに進みます。
トレーニングの手順
- ケージ全体にトイレシートを敷く
最初はケージ全体にトイレシートを敷き詰め、犬が排泄をするまで外に出さないようにします。 - 排泄時に合図を出す
犬が排泄を始めたら、「ワンツー」などの合図を優しくかけます。
このとき、大声で驚かせないように、穏やかな声で繰り返し合図を出すのがポイントです。 - 排泄後のご褒美
排泄が終わったら、おやつを与えてたくさん褒めましょう。
犬が「ここで排泄すると良いことがある」と学ぶようにします。 - 満足するまで遊ばせる
排泄後はケージから出して、十分に遊ばせてあげます。
これにより、犬の満足感を高めます。
トレーニングの進め方
トイレの場所を覚えさせることが最初の目標です。
ケージ内で排泄ができるようになったら、徐々にトイレシートの範囲を狭め、最終的にはトイレトレーの中で排泄できるようにします。
トレーニング開始のタイミング
トレーニングは、犬を迎えたその日から始めるのが理想的です。
特に子犬はトイレを我慢する時間が短いので、家に着いたらすぐにトイレトレーニングを始める準備をしましょう。
ただし、迎えたばかりの日は新しい環境に不安を感じやすいので、まずは安心できる環境を整えてあげることが大切です。
犬のトイレトレーニングで避けるべき行為
犬のトイレトレーニングがうまくいかない場合、誤った方法をとっている可能性があります。
ここでは、そのような避けるべき行為について説明します。
失敗を叱る
排泄の失敗を叱ることは、犬にとって逆効果です。
失敗した後に「ここでしなさい!」と叱りながらトイレに連れて行っても、犬には理解できません。
むしろ、トイレで叱られた経験から、トイレを「危険で嫌な場所」と認識してしまい、トイレを避けるようになります。
また、排泄した場所に犬の鼻を近づけたり、お尻を叩いたりする行為も避けましょう。
犬は「排泄自体が悪いこと」と感じ、飼い主の前で排泄を避けるようになったり、隠れて排泄するようになります。
失敗を叱るのはやめましょう。
トイレの近くに柔らかいものを置く
犬は柔らかい場所、例えば土や草などで排泄することを好むため、カーペットやマットなどの柔らかいものがトイレの近くにあると、誤って排泄してしまう可能性があります。
一度失敗すると、その場所にニオイが染みつき、繰り返し排泄してしまうことがあります。
したがって、トイレの近くには柔らかいものを置かないようにしましょう。
トイレの場所を頻繁に変える
覚えたトイレの場所を頻繁に変えると犬が混乱してしまいます。
トイレの場所を安易に変更しないようにしましょう。
どうしてもトイレの場所を変える必要がある場合は、新しい場所で最初からトイレトレーニングを行う必要があります。
失敗した排泄物をすぐに片づけないこと
排泄に失敗した場所に排泄物が残っていると、犬は再び同じ場所で排泄してしまいます。
排泄に失敗した場合は、速やかに排泄物を片付け、ニオイが残らないようにしっかり掃除しましょう。
この記事を書いた人 Wrote this article
クラシカル
管理人:クラシカル(五十代前半) 家 族:子供1人とワンコの4人家族 居住地:大阪の出身で東京生活を踏まえ、現在は山陰で田舎暮らしをしています。 犬の健康管理や躾について、愛犬のラブラドールレトリバーとの経験を交えてご紹介しているホームページになります。