
活発で賢いラブラドールレトリバー。
その愛らしい姿とは裏腹に、じつはたくさんの運動を必要とする犬種です。
この記事では、ラブラドールとの暮らしをより豊かにするために欠かせない「運動」について、具体的な方法や注意点を詳しく解説します。
ラブラドールに「運動」が欠かせない理由
なぜラブラドールには十分な運動が必要なのでしょうか?
- もともと猟犬として活躍していた歴史がある:ラブラドールは水辺の猟で獲物を回収(レトリーブ)する役割を担っていました。そのため、身体能力が高く、多くのエネルギーを持っています。
- 心身の健康維持:十分な運動は、肥満やそれに伴う関節疾患、内臓疾患のリスクを減らし、健康な体づくりに不可欠です。
- ストレス解消と問題行動の予防:有り余るエネルギーが発散されないと、ストレスから無駄吠えや家具破壊、物を噛むなどの問題行動につながることがあります。
ラブラドールにとって運動は単なる気晴らしではなく、心身の安定を保つための必須条件なのです。
1日の運動量の目安と年齢別のポイント
ラブラドールの運動量は、年齢や健康状態によって調整が必要です。
一般的に、1日に1時間半〜2時間程度の運動が理想とされています。
【成犬(1歳半〜7歳頃)】
- 運動時間の目安: 1日2回、朝に30分〜45分、夕方以降に1時間程度が理想です。
- 運動内容: 散歩だけでなく、ドッグランでの自由運動やボール遊び、水遊びなどを組み合わせると、より効果的にエネルギーを発散できます。
【子犬(〜1歳半頃)】
- 運動時間の目安: 1回の散歩時間は**「月齢×5分」**が目安です(例:生後6ヶ月なら30分)。
- 注意点: 骨や関節が未発達なため、長時間の運動や過度なジャンプ、階段の上り下りなどは避けましょう。無理をさせず、遊びや散歩を通して少しずつ体力をつけていくことが大切です。
【シニア犬(7歳頃〜)】
- 運動時間の目安: 無理のない範囲で、1回15〜20分程度の短時間散歩を複数回に分けて行いましょう。
- 注意点: 体力や関節の状態に配慮し、坂道や長すぎるコースは避けて、平坦で歩きやすい道を選びましょう。愛犬の様子をよく観察し、疲れていそうならすぐに休憩させてあげてください。
毎日の散歩をより楽しく!効果的な5つのコツ
毎日の散歩は、単に歩くだけではもったいない!
ラブラドールが心から楽しめる散歩にするためのコツを紹介します。
- 朝と夕方、時間帯を変えて2回:1日のうちで最も涼しい時間帯に散歩することで、熱中症のリスクを避けられます。
- 匂い嗅ぎの時間をたっぷり:地面の匂いを嗅ぐことは、犬にとって重要な情報収集であり、脳を活性化させ、ストレス解消になります。急いで歩くのではなく、愛犬が自由に匂いを嗅げる時間を十分に確保してあげましょう。
- たまにはコースを変える:いつも同じルートでは飽きてしまうことも。たまに違う道を通ったり、公園に立ち寄ったりして、新鮮な刺激を与えてあげましょう。
- トレーニングを兼ねる:散歩中に「待て」や「座れ」などの簡単な指示を出すことで、集中力やコマンドの練習にもなります。
- リードの持ち方を意識:リードを強く引っ張るのではなく、緩やかに保つことで、愛犬がリラックスして歩けるようになります。
室内・屋外で!ラブラドールが喜ぶ遊び方
散歩以外にも、遊びを通して楽しみながら運動量を確保しましょう。
1. レトリーブ(物を取って来る遊び)
ラブラドール最大の得意技!ボールやフリスビーを投げ、持ってこさせる遊びは、エネルギー発散に最も効果的です。
広い公園やドッグランで思いっきり走り回らせてあげましょう。
2. 引っ張りっこ遊び
ロープトイを使った引っ張りっこは、飼い主とのコミュニケーションを深めながら、全身の筋肉を使える良い運動になります。
遊びの終わりは必ず飼い主が勝つようにして、主従関係を意識させることも大切です。
3. 水遊び
「レトリーブ」という名前が「回収する」を意味するように、ラブラドールは水が大好きな犬種です。
夏場のプールや海、川での水遊びは、関節に負担をかけずに運動できるので特におすすめです。
4. 知育トイ(コングなど)
雨の日や外出できない日でも、知育トイを使えば、頭と体を同時に使って遊べます。
おやつを詰めたコングは、愛犬が集中して長時間遊べるため、留守番時の不安軽減にもつながります。
運動不足でこんなトラブルが!
十分な運動が確保されないと、以下のような問題が起こりやすくなります。
- 肥満:摂取カロリーが消費カロリーを上回ることで、肥満になります。
- 問題行動:ストレスが溜まり、吠え癖や破壊行為、自傷行為につながることがあります。
- 信頼関係の低下:運動不足から来る問題行動が増えると、飼い主との関係が悪化してしまうことも。
飼い主が意識したいこと
- 毎日運動する「覚悟」があるか
- 体調や年齢に合わせて運動内容を調整する
- 散歩だけでなく「遊び」や「トレーニング」も運動の一部
体力のある犬種だからこそ、飼い主側が意識して運動を取り入れていく必要があります。
まとめ:運動はラブラドールとの幸せな生活の「カギ」
ラブラドールとの暮らしは、十分な運動があってこそ、より豊かで幸せなものになります。
運動は、愛犬の健康を保つだけでなく、心を満たし、飼い主との強い信頼関係を築くための大切なコミュニケーションです。
毎日継続して運動を取り入れ、「散歩」だけでなく「遊び」や「トレーニング」も意識することで、あなたとラブラドールとの絆はますます深まるでしょう。
▼あわせて読みたい関連記事
ライター紹介 Writer introduction

いずもいぬ
管理人:いずもいぬ(五十代前半) 家 族:子供1人とワンコの4人家族 居住地:大阪の出身で東京生活を踏まえ、現在は山陰で田舎暮らしをしています。 犬の健康管理や躾について、愛犬のラブラドールレトリバーとの経験を交えてご紹介しているホームページになります。