
愛らしい姿と小さな体で人気のチワワ。
できるだけ長く一緒にいたいと願う飼い主さんは多いのではないでしょうか。
チワワの平均寿命はどれくらいで、どうすれば長生きさせてあげられるのか、その疑問にお答えします。
チワワの平均寿命は?
アニコム損害保険株式会社の「アニコム 家庭どうぶつ白書2021」によると、チワワの平均寿命は13.8歳とされています。
これは人間に換算すると70歳ほどで、比較的に長寿な犬種だと言えるでしょう。
チワワの寿命の中央値とは
中央値は、データを小さい順に並べたときに中央に位置する値のことです。
平均値が一部の極端なデータに左右されるのに対し、中央値はより実態に近い傾向を示します。
チワワの寿命の中央値に関する正確なデータは少ないですが、一般的に平均寿命とほぼ同等か、やや長い傾向にあるとされています。
ロングコートチワワの平均寿命
チワワには、スムースコートとロングコートの2種類がいますが、被毛の長さによる寿命の違いはほとんどないと考えられています。
どちらのタイプも、基本的な健康管理や遺伝的な傾向は同じです。
チワワにおける最高齢の記録
世界最高齢としてギネス世界記録に認定されたチワワもいます。
アメリカのフロリダ州に住むトビーキースくんは、2022年3月時点で21歳66日を迎え、最高齢の犬として登録されました。
記録は更新される可能性がありますが、チワワが20歳以上生きることも夢ではないことを示しています。
チワワの寿命を縮める要因
チワワは比較的丈夫な犬種ですが、特にかかりやすい病気や、寿命を縮める可能性のある要因がいくつかあります。
心臓病とその影響
チワワは僧帽弁閉鎖不全症という心臓病にかかりやすい傾向があります。
これは心臓の中にある僧帽弁が正常に機能しなくなり、血液が逆流してしまう病気です。
初期には症状が出にくいですが、進行すると咳が出たり、疲れやすくなったり、呼吸困難になったりします。
日頃から愛犬の様子をよく観察し、定期的な健康診断で早期発見・早期治療をすることが重要です。
水頭症や膝蓋骨脱臼のリスク
チワワは頭が大きいため、水頭症のリスクがあります。
脳内に髄液が過剰に溜まることで、神経症状を引き起こします。
また、華奢な骨格ゆえに膝蓋骨脱臼(パテラ)も多く見られます。
これは膝のお皿が正常な位置からずれてしまう病気で、歩行に支障をきたします。
滑りやすい床を避ける、肥満を防ぐ、過度なジャンプをさせないなど、生活環境を整えることで予防できます。
ストレスとその管理方法
人間と同様に、チワワにとってもストレスは健康の大敵です。
過度な構いすぎや、逆にコミュニケーション不足はストレスの原因になります。
また、しつけに一貫性がないと、犬は混乱して不安を感じてしまいます。
適切な運動や社会化、飼い主さんとの安定した関係を築くことが、ストレスを軽減し、心身の健康につながります。
長生きさせるために必要なケア
日々の正しいケアが、愛犬の寿命を延ばす鍵となります。
健康診断の重要性
犬は病気を隠す習性があるため、飼い主さんが気づかないうちに病気が進行していることがあります。
年に1~2回、定期的に健康診断を受けることで、病気の早期発見につながります。
特に7歳以上のシニア期に入ったら、半年に1回の頻度で受診するのがおすすめです。
適切な食事とフード選び
チワワは体が小さいため、少しの体重増加でも心臓や関節に大きな負担がかかります。
肥満を防ぐため、適正体重を維持することが大切です。
成長段階(子犬、成犬、老犬)に合わせたフードを選び、おやつの量も考慮してカロリーをコントロールしましょう。
運動量の確保と散歩の頻度
チワワは体が小さいので、室内での遊びだけでも十分な運動量になると思われがちですが、散歩は非常に重要です。
1回15〜30分程度の散歩を1日2回行うのが理想的です。
外の空気に触れ、他の犬や人と交流することで、心身ともに健康を保てます。
ただし、骨が細いので、坂道や階段、過度な運動は避けてください。
飼い主が知っておくべき治療法と予防策
愛犬の異変に気づけるように、日頃から健康状態をチェックしましょう。
定期的な健康チェックと注意サイン
日頃から、愛犬の様子をよく観察することが大切です。
以下のようなサインが見られたら、かかりつけの獣医師に相談しましょう。
- 咳が頻繁に出る
- 息が荒い、呼吸が苦しそう
- 食欲がない、水を飲む量が減った
- 運動を嫌がる、すぐに疲れる
- 足を引きずる、震える
ペット保険の活用法
突然の病気やケガに備えて、ペット保険への加入を検討することも有効です。
チワワがかかりやすい心臓病や膝蓋骨脱臼の治療には高額な費用がかかる場合があります。
保険に加入しておくことで、万が一の事態にも安心して治療を受けさせることができます。
老犬のための特別なケア
7歳を過ぎたあたりから、老化のサインが見られ始めます。
シニア期に入ったチワワには、以下のような特別な配慮をしてあげましょう。
- 段差をなくす、滑り止めマットを敷くなど、転倒やケガを防ぐための環境整備
- 消化しやすく、栄養価の高い老犬用フードへの切り替え
- 体温調節が難しくなるため、室温を一定に保つ
- 目の見え方や耳の聞こえ方に合わせた接し方をする
チワワの性格と寿命の関係
性格は寿命に直接影響を与えるわけではありませんが、健康管理やストレスに間接的に関わってきます。
性格が寿命に与える影響
一般的に、穏やかで落ち着いた性格の犬はストレスに強く、長生きしやすい傾向があります。
一方、臆病で神経質な性格の犬はストレスを感じやすく、体調を崩しやすいこともあります。
その子の性格を理解し、不安を軽減してあげることで、健康的な生活を送らせてあげられます。
愛情と社会化の重要性
飼い主さんからの愛情をたっぷり受けて育ったチワワは、精神的に安定し、ストレスに強くなります。
また、子犬の時期に他の犬や人、様々な環境に触れさせる社会化を行うことで、臆病になりすぎず、社交性を身につけられます。
これは、散歩や外出時のストレスを軽減するためにも非常に重要です。
適切なしつけとその効果
正しいしつけは、チワワと飼い主さんとの信頼関係を築く上で欠かせません。
ルールを明確にすることで、犬は安心して過ごすことができ、余計なストレスを抱えずに済みます。
しつけに終わりはありません。
成長しても、年齢を重ねても、その時の状況に合わせたしつけを続けることが大切です。
飼育環境がチワワに与える影響
チワワの体が小さく、体温調節が苦手なため、快適な飼育環境を整えることが長生きにつながります。
快適な室内環境の作り方
チワワは寒さに弱い犬種です。
年間を通じて、気温25℃前後、湿度60%以下を保つようにしましょう。
エアコンを使う際には、直接風が当たらない場所にベッドを置いたり、寒い時に身を寄せられる毛布を用意したりするなど、自分で体温調節できる場所を作ってあげると良いでしょう。
急激な温度変化に注意
夏場のアスファルトは非常に高温になり、体高の低いチワワにとっては熱中症のリスクが高まります。
早朝や夜の涼しい時間帯に散歩に行くなどの配慮が必要です。
また、冬場は暖かい室内と寒い屋外との温度差が激しいと、体調を崩す原因になることがあります。
チワワに適した生活空間とは
フローリングの床は滑りやすく、関節に負担をかけます。滑り止めマットを敷いたり、絨毯を敷くことでケガの予防になります。
また、ベッドやトイレ、水飲み場を近くにまとめ、移動を楽にしてあげることも、特に老犬にとっては重要です。
チワワの寿命にまつわる疑問 FAQ
平均寿命を超える秘訣は?
特定の秘訣があるわけではありませんが、これまでの内容を実践することが、長生きにつながります。
特に、適正体重の維持、定期的な健康診断、ストレスの管理、適切なデンタルケアが重要です。
チワワの寿命と大型犬の比較
一般的に、小型犬は大型犬よりも寿命が長い傾向にあります。
大型犬の寿命が10歳前後なのに対し、チワワなどの小型犬は12~15歳とされています。
愛犬の健康に関する飼い主の注意点
健康管理の基本は、日々の観察から始まります。
犬は言葉を話せないため、飼い主さんが少しの変化も見逃さず、異変に気づいてあげることが最も大切です。
何か心配なことがあれば、すぐに獣医師に相談するようにしましょう。
愛犬が健康で長生きするために、今日からできることはありますか?
ライター紹介 Writer introduction

いずもいぬ
管理人:いずもいぬ(五十代前半) 家 族:子供1人とワンコの4人家族 居住地:大阪の出身で東京生活を踏まえ、現在は山陰で田舎暮らしをしています。 犬の健康管理や躾について、愛犬のラブラドールレトリバーとの経験を交えてご紹介しているホームページになります。